2010年09月26日

人食いザメと護りザメ

 昔、ホノルルの真珠湾に小さな黄色いサメが棲んでいました。
名前を、カエフ Ka-ehu といいました。
 カエフの祖先は女神ペレの偉大な兄でサメの神、カモホアリイで、
このご先祖様から不思議な魔力と素晴らしい智慧をさずかっていました。

 かつては、カエフは両親とともに
ハワイ島の南側にあるプナという海岸線でそだちました。
両親はプナの海岸線を守る鮫だったのです。
真珠湾も美しい入り江でしたが、
それでもカエフはプナの海辺の美しさを思い出すと、
たまらなく懐かしく恋しく、
こんな歌を歌いました。

 我が故郷、レフアの木の葉ずれの音がする島
 おまえの花がそっと開く、その上を雨がやさしく歩き
 そして花を海に運ぶ
 レフアは海で魚に出会う
 そのとき、愛が愛と出会う日だ
 我が憧れが かきたてられている
 懐かしい故郷の 親しい精霊たちが
 我を故郷に戻れと呼びかけるから
 帰りたい
 帰らなくては…

 そして、カエフはハワイ島に帰ろうと、
仲間の鮫たちに呼びかけて、一緒に旅立ちました。
ワイキキまで泳いできたところで、
マウイからやってきたペフという鮫に出会いました。
ペフはマウイのホノカハウのあたりに住んでいて、
カレフア・ヴェヘ(ワイキキの、モアナホテル近く)まで行ったり来たりしていました。
カレフアヴェヘの波にのろうと沖に出てきた人を待ち構えて襲っていたのです。

 カエフがペフに、こんなところで何をしているのかと尋ねると、
ペフは
「朝食に、カニを捕まえているところだ」と答えました。
カエフは、それを聞いて
「カニ採りか。それなら手伝ってあげよう」と言いました。

 
 

posted by MOANA at 17:26| Comment(0) | TrackBack(0) | ホノルル